聖は、テレビに集中しているフリをしながら、後ろに小さくたたずむ彼女を気にかけていた。
美衣子は顔を赤らめ、下向き加減になり…黙り込んだ。
「まぁ、それは…お前ら2人の問題やから、俺は関係ないし」
美衣子の様子をチラッと横目で見て、聖は冷たく言い放つ。
…落ち込んだ表情で、美衣子はうつむいたまま。
「…素直になるときも、必要なんちゃうん?」
最後に一言だけそう言って、聖はソファーの上で横になり、眠るフリをした。