君がくれたもの(第4章まで公開)

聖は、どうやって本題を切り出せばいいのかを考えていた。
『そういや、お前…舞とはどうなってんよ?』
世間話を済ませた後、拓馬は聖に色のある話を持ちかけた。
聖は、言葉を詰まらせる。
「…何もないわ、お前らしつこいんじゃ。俺の話はどうでもええねん。お前の話や」
都合の悪いことから逃げるかのように、聖は本題を持ちかける。
『え…』
「輝緒から…聞いた」
聖は迷うことなく、彼に問題を突きつける。
その言葉を耳にした拓馬は、無言になった。