「…あいつら、元気かなぁ」
目の前に浮かぶ光景は、形のない記憶。
…今の時間やと、マンションに皆が来るころかなぁ。
あいつは…どうしてんやろ。
「…何考えてんやろ」
聖は、すぐに舞のことを考えてしまう自分をもみ消すかのように、ため息をついた。
…離れてるのに、会ってもないのに、あいつの姿を…思い出してしまう。
“会いたい”と思う気持ちが…ある。