「あっそ」
聖はフイッと顔を背け、平然を装った。
「…気づいてんやろ?」
輝緒は、聖の背中に話しかけた。
「…何を?」
聖は、荷造りを続けながら、素っ気なく答えていく。
「送ってこいよ。…それだけ」
そう言って、輝緒はドアをゆっくりと閉めた。
同時に、聖の動きも停止する。
そして、詰め込まれたバッグを、黙って見下ろした。
壁に掛かった時計が、静かに時を刻み、音を響かせている。
聖はフイッと顔を背け、平然を装った。
「…気づいてんやろ?」
輝緒は、聖の背中に話しかけた。
「…何を?」
聖は、荷造りを続けながら、素っ気なく答えていく。
「送ってこいよ。…それだけ」
そう言って、輝緒はドアをゆっくりと閉めた。
同時に、聖の動きも停止する。
そして、詰め込まれたバッグを、黙って見下ろした。
壁に掛かった時計が、静かに時を刻み、音を響かせている。



