聖は、ゴクリとつばを飲み、舞を見上げた。
ふと…向こうを見れば、仲間たちが驚いた目で、こちらを見ている。
聖は静かに立ち上がり、ドアを優しく閉めた。
「昨日…“電話で言おう”とは思ってたんやけど、言いそびれてん」
…なんで、お前は…そんなに怒るん?
聖は、ぎゅっと胸が苦しくなった。
「鳶は?」
舞の瞳は、段々と…赤く染まっていく。
「…親方には…理解してもらってるから。…3カ月後戻る」
…お前が、何を考えてんか…わからん。
昨日、お前…適当やったやん。