「で、どれくらい向こうにおるん?」
次の日の夕方、輝緒の呼びかけで、普段あまり顔を出さない仲間まで、リビングに集まっている。
「たった3カ月やよ。輝緒の奴…大ゲサやねん」
仲間の問いかけに、聖は笑いながら答えていく。
昨夜…考えた結果、聖は“もう、舞のことは…考えない”と決めた。
「その輝緒は、今どこにおんの?」
「あぁ、なんか“仕事帰りに、美衣子と映画”とか言うとった。俺、まだ荷物まとめてないから、ちょっと待っててや」
聖は、仲間にお菓子の袋を投げつけて、部屋へ戻った。
そして、荷物を取り出し、バッグに詰め込んでいく。