「諦めたらあかんって!」
…それは夢を叶えた美衣子の言葉。
「好きなら諦めたらあかんよ!!」
…今、彼女は自信に満ちている。
はっきり言って説得力に欠けている。
…雪奈と2人で涙を流していた時間、美衣子は夢を叶えていた。
「…なぁ? 頑張ろ?」
夏休み、国道沿いにあるアイスクリーム屋で、幹と美衣子は終業式での出来事を報告し合っていた。
外とは別格の涼しさが広がる店内で、無言のまま…ひたすらアイスをほおばる幹。
「…そんな落ち込むことないって!」