…いつだって、あたしらはお互いを理解してきた。
今回だって、お互いの気持ちを…受け入れなくちゃいけない。
すると、微笑み合う2人の前に、拓馬が現れる。
幹と雪奈は目を合わせ、彼に向かって歩きだす。
2人は、拓馬の後ろ姿を追いかけた。
…高まる鼓動が歩幅を重くする。
…あと5メートル…3メートル。
近づいていくたび…顔が熱く火照りだす。
たくさんの生徒が周囲にいるのに、何も聞こえなくなるかのような緊張感。