「うんこけぇ?」
トイレから戻ってくる彼女たちに、あっけらかんとした声が飛んでくる。
顔を上げると、拓馬たちは待ちくたびれた様子で…自販機の前に座り込んでいた。
「違うし!」
さっきまで泣きじゃくっていた雪奈は、何事もなかったかのように平然を装っている。
そんな彼女を見て、幹も明るく彼らに駆け寄った。
「はい!」
突然、オレンジの缶ジュースを差し出される。
「あ…ありがと」
幹は、ニッコリと微笑む和貴から、それを受け取った。
その光景を、拓馬はうれしそうに見守っている。