だが、美衣子の助け船もむなしく、雪奈は首を横に振った。
幹は、そんな彼女をにらみつけ…口を開いた。
「別に…見せていらんし」
スネた口調で、顔をそむける。
会話は途切れ、3人の間に沈黙が流れていく。
いつもと同じ帰り道が、ものすごく長い道のりへと変わっていた。
「…あ、じゃあ見せるわ」
気まずい空気をなくそうと、雪奈は鞄からプリクラを取り出した。
「いらんってば!!」
幹は意地を張り、大声で断る。
3人は、無言の中…帰宅した。