雪奈は幹たちをチラリと見て、バツが悪そうな顔で、拓馬を追い払った。
2人のやりとりを見て、彼女も授業をサボったのだと幹は悟った。
「そのぬいぐるみ…とってもらったん?」
校門を出るなり、幹は不満げに問いかける。
「…あ、皆で撮ったプリクラでな、中西の顔…変に写ってて。誰にも見せへん約束で、とってくれてん。でも、あたしだけじゃないねん。ほかの子らも…」
「でも、一緒にサボったんやろ?」
事情を説明する彼女の言葉に、幹は冷たい声を覆い被せた。
「あ、うちのクラス…サボリの子…多いから」