幹はゆっくりと視線を落とし、来た道を、再度…歩きだす。 まだ残る荒い息は、姿を変えて…胸の痛みを表していく。 …大粒の涙が、頬をぬらしていく。 …情けない自分を、笑う気力もなくて…口が震えた。 夕暮れの紅をなくした空には、うっすらと月がかたどられていた。