太陽と月(第3章まで公開)

「冬休みは、1回くらい遊ぼうなぁ」
「ほんまやなぁ」
帰り道、何気ない会話を最後に、幹と雪奈は手を振り合う。
「また電話するわぁ!」
遠くなる彼女に笑いかけ、幹は家へと向かった。
…何時くらいに、迎えに来るんやろ?
見慣れた町並みを、ぼんやりと眺めながら歩いていく。
「幹っ!!」
和貴との約束を考える彼女に、突然、雪奈が呼び止めてくる。
「拓ちゃんち…知ってるか!?」
振り返ると、鞄を片手に雪奈が叫んでいる。
「…知ってるけどっ?」
何なのか意味がわからないまま、幹は少し大きな声で返事をする。