太陽と月(第3章まで公開)

「24日、何してるん?」
「…何もしてないよ」
“多分、和貴と過ごすことになるのかも”と考えていた幹は、彼の誘いを迷うことなく受け入れた。
…そして、ふと頭の中によぎったことを、もみ消すかのように笑い続ける。
クリスマスに過ごす…あの2人の光景など、考えないように。

「雪奈、幹ちゃんおはよっ!!」
翌朝、校門前で登校する2人の背中に、拓馬が声をかけてくる。
「おはよ、拓ちゃん」
2人は、彼に笑顔であいさつを返した。