太陽と月(第3章まで公開)

「わかりきったこと言うな。何をいまさら…」
落ち込む彼を横目に、和貴はシレッと上靴を手に取った。
拓馬は、ムッとした表情を彼に向ける。
「お前に言われたら、なんかムカつくわ」
「じゃあ、笑顔で接してこい」
口をふくらます彼に、和貴は真顔で言った。
その言葉で、一気に顔の力が抜けていく。
拓馬は少しうつむいて、「うん」と答えた。

その日の昼休み、拓馬と和貴は屋上で寝転がっていた。
「…俺、告るわ」