天使がくれたもの(全編公開にします)

「あぁ、まぁ・・・明日カグが発つからなぁ。もう皆、来てるやろうし」


テルオはシレッとつぶやいた。

・・・言ってることの意味がわからない。

パンフレットを開いたまま、きょとんとした顔の舞と幹。


「あぁ、2人はまだ知らんかったよな。・・・カグ、明日から和歌山の白浜で住み込みで働くんやし」


彼の言葉で、頭が真っ白になっていく。


「・・・あたしも、さっき聞いてんやんか」


美衣子は、舞の顔色をうかがった。

幹も、また心配そうな表情で彼女に視線を向けた。