「ほんまに? 送ってやぁ!」


彼女の言葉もむなしく、伸哉の元に走り寄る純子。


「・・・・・・・・・」


舞はあきれた顔で純子を眺めた。

同じように彼女を見て、勇心はクスクスと笑っている。


「乗りや」


勇心は原チャリを動かしながら、舞に声をかけた。

仕方なく、言われるまま後ろに乗る彼女。

本当に家までの距離は近く・・・3分もかからない。