「・・・うん」


舞は引きつる口元を隠し、気まずそうに答える。

・・・こんなふうに話せる日が来るなんて、思ってもいなかった。

舞と勇心は、さっきまでの重い空気などは捨てて、仲良く話すことができていた。

焼肉店を出て2次会のカラオケに向かうときには、もう舞と勇心はずっと2人の世界を作っていた。


「おい・・・おまえら、ヨリ戻すんかぁ?」


伸哉からの冷やかしに、赤面する2人。

・・・ずっとこんなふうに、人の目も気にしないで会話したかった。

舞の心は、うれしさでいっぱいになっていた。