天使がくれたもの(全編公開にします)

大丈夫だとは思ってたが、ナカナカ目が合わせられない。

斜めの距離が、微妙な空気をただよわせていた。



――数十分後。

トイレから出てきた舞は、勇心とバッタリはち合わせになった。

うつむいたまま、彼の姿を無視して歩く舞。


「・・・髪伸びた?」


背後からの懐かしい声に、舞は足を止めた。

予想もしない展開に驚き、戸惑いながらも振り返る彼女。


「・・・久しぶり」


何もなかったように話しかけてくる彼は、以前よりも身長が伸び・・・髪型も変わっていた。