「ちょぉ、舞ちゃん聞いてやぁ。あたしの部屋・・・2人部屋やのに、一緒の子休んでるんやけど」


風呂から上がり部屋に戻るなか、美衣子がつまらなさそうにつぶやいた。

舞は、心細そうな彼女を横目に考えた。

・・・あたしの部屋は3人部屋やし、休んでる子はおらへん。


「行ったろか?」


舞は、周囲に聞こえたりしないように彼女に耳打ちした。


「えっ、ほんまに?」


暗い表情は、パァッと明るくなっていく。

美衣子のうれしそうな顔を見て、舞は満面の笑顔でうなずいた。