「何をジィーッと見つめてるんですかぁ?」


カグの姿を心配そうに眺めていた舞の耳元で、幹がニヤニヤとささやきかける。


「見っ・・・見つめてないしっ!!」


ニンマリとほほ笑む彼女に、舞は頬を赤らめ必死に言い返した。

・・・そのとき、


「え!?・・・知るかぁよ、んな奴。・・・・・・うっさいわ!!」


突然、カグの怒鳴り声が、浜辺に響き渡る。

周囲は驚き・・・静まり返る。

バチバチバチ・・・と、花火の弾ける音だけが聞こえてくる。


「・・・すまん」