駅までの帰り道、テルオとの無言が続く。


「・・・ごめんな」


苦しい沈黙の中、テルオは眉を細めて・・・舞を見つめた。

何か言わなきゃ駄目なのはわかってるのに・・・言葉が出てこない。


「舞のことは、ホンマに遊びじゃなく好きやったねん。・・・でも俺・・・まだ美衣子に未練あってな。ごめん・・・中途なことしてた」


舞は・・・無意識にも過去形で自分のことを話すテルオに、息がつまっていた。


「・・・頑張りよ」


出てくるのは、もうこの言葉しかなかった。