「・・・許したってくれ」


そうゆっくりとつぶやくカグの言葉で、またポロポロと舞の瞳から涙があふれだす。

静かな公園の中に、長く伸びた2人の影。


「帰ろや。・・・皆心配しとるし」


携帯の時計を見て、舞に優しく話しかける彼。

黙ったまま、2人はたまり場のマンションまで歩きだした。

ちらっと隣を見上げると、いつも無愛想で憎たらしいカグの横顔が・・・妙に力強く安心感を与えてくれる。