「これでいいんやし。…さぁ、新しい恋でも探そっかな!」


…本当は探すつもりなんかない。

今だって諦めたふりをするので精一杯。

舞は明るくふるまい続けた。

美衣子も親友のつらそうな姿に唇をかむ。


「新しい恋? ありますがな! ありますがな!」


飛び込むようにふたりの元へ明るく割り込んでくる雪奈。


「おっ! 久しぶりやん、最近忙しかったん?」


美衣子の言葉に意味ありげな笑みを返す彼女。


「まぁね。ってか、恋探しの手助けするで‼」


勢いよく舞の肩に手を回す。


「何よ、どしたん? めっちゃ嬉しそうにして」


クスクスと笑いながら、舞は問いかける。


「今さぁ、好きな人おるんよ。3つ上なんやけど。今度友達入れて遊ぼうやぁって言われてて。でもあたしの周り…男持ちばっかやん? …舞以外っ‼」