天使がくれたもの(全編公開にします)

――数日後。


「今日もおらんねんよ」


困り果てた美衣子の言葉。


「夜中に帰ってくるんやし、最近。別に何かあった感じではないはずなんやけど」


テルオも理由がわかっていない様子。


「…それはいつからなん?」


あれから毎日、舞はカグに会うためにたまり場に通った。

だが、彼はいない。

2人は気まずそうに顔を見合わせた。


「…あたしが来てから…か」


…やっぱり。

舞はため息をついた。


「いや、偶然かもしれんし」


苦笑いでフォローをするテルオ。

…そんな偶然はそうそうないはず。

きっと…いや、絶対カグはあたしを避けている。

舞は頭を抱え、座り込んだ。


「もうあかんわ…嫌われてるんやわ」


そんな彼女を困ったように見つめる2人。