天使がくれたもの(全編公開にします)

ドアが開くと、懐かしい顔がズラッと並んでいた。


「うおー!!」


舞の姿に気づいた実は、指をさして大声を出す。


「久しぶりやん!!」


テルオと雪奈が、身を乗り出して歓迎する。

“2人の仲が戻った”と安心し、ほほ笑む幹。


「…久しぶり」


まったくたまり場にこなかった舞に、周囲はいつも通りの態度で接してくれる。

舞は“ここが自分の居場所なんや”と実感した。


「おい! 起きろって。久々に、舞が来たで!」


拓馬は、コタツの布団をめくり上げ…寝ているカグに呼びかける。


「あっ…寝かせといて」


舞は焦って、拓馬の肩をつかんだ。