天使がくれたもの(全編公開にします)

「…普通なら、会いに行かんやろ」


カグが舞に告白したことを知らない彼女の意見は、カグに想われていたことをハッキリと確信させるものだった。

それなのに…逃げた。

舞は思いつめた表情で、深くため息をついた。

…逃げてても、あかんよな。

舞は深く目を閉じた。


「上で…寝てると思うよ」


無理やり連れて行くつもりはないが…前に進んでほしいと願う美衣子。

舞は閉じたまぶたを力強く開けた。

そう…決心したように。