急いで片足を浮かせたが、女の子みたいな綺麗な顔立ちの彼は、かみつくように怒鳴りつけている。


「おまえ誰やねん!! なに勝手に、人んちに上がってんな!! しばかれたいんか!?
ボケが!!」


いきなりのことで、舞は驚いて声が出ない。

騒がしかった周りの空気が、ひんやりと静まり返っていく。

すると、2人の間に割り込むようにしてテルオが現れた。


「美衣子のツレやよ。・・・おまえ寝起き悪すぎやって。ほら、これ着て寝とけ」


あきれた顔で、カグに布団をかぶせる。