――数日後。

勇心とのデートの用意をしている舞に母親が階段越しに1階から声をかけてくる。


「舞ぃ、お客さん来たでぇ」


勇心との約束までには、まだまだ時間がある。


「・・・誰やろ?」


不思議に思いながら、階段を下りる。

すると、玄関で母親と会話をしている声が、耳に飛び込んでくる。


・・・・・・嘘や。

怖くて足がすくみ・・・前に進めない。