天使がくれたもの(全編公開にします)

「ホンマやなぁ。あれじゃ・・・誰が見ても気づくわな」


同じようにほほ笑んで、舞は純子のうれしそうな顔を・・・少しうらやましそうに見つめていた。


「・・・どうなん? 最近」


舞の横顔をじっと見つめ、勇心はずっと気にかけていた質問を口にする。


「ん? 何が?」


風になびく髪をかきあげ・・・振り返る。


「・・・好きな奴と」


表情をうかがうように、視線を送る彼。


「あぁ、終わった終わった!」


舞は情けない表情で、笑い飛ばした。

乾いた笑顔を見て、勇心は眉をひそめた。