自分の気持ちを隠し、美衣子と笑い合う。

舞の気持ちに気づく者は、誰1人いなかった。



夏休みの幕は下りて、新学期が始まった。

・・・あれから、もうカグには連絡していない。

カグからの連絡も、まったくなかった。

始業式を終えた舞は、地元の駅のベンチに腰かけてボーッとしていた。


「ごめん! だいぶ待った?」


隣に勢いよく座り、話しかけてきたのは純子。


「そんなに待ってないで」