「ううん・・・なんもない。行ってらっしゃい!」

「おう、また電話するわ! じゃーなっ!」


舞は、カグの姿が見えなくなるまで・・・その場から動かなかった。


「・・・付き合ってるわけちゃうし、待ってるって言うのもおかしいよなぁ」


そうポツリとつぶやいて、帰宅する。

階段を上りながら、舞の顔は真っ赤に染まっていく。

どう考えても、アレはキス目前の行為としか思えない。


「・・・待とうかな。・・・たった3カ月やし」


火照る顔を両手でおさえながら、舞は小さく決心するのだった。