舞はゆっくりと瞳を閉じた。

・・・これって、キス・・・やでな?

照れくさい感情が、体を火照らせる。

・・・・・・ゴツッ!!


「・・・痛っ!」


急に頭突きをされて、舞は額をおさえ目を開けた。

カグは、プッと笑ってエンジンをかける。


「さぁ、荷造りもまだやし・・・帰るわぁ!」


いつもの調子で振り返る彼。

舞は唖然となった。

・・・何もなかったかのような彼の態度に、キスを待ってた自分が恥ずかしくなる。