「達也さん、お願いがあります」 ある日、彼女は俺にそう言った。 「お願い?」 平日の夕方、放課後。 坂下の一つ手前のバス停で、柚音ちゃんは俺を待ち伏せしていたらしい。 「はい、実は…」 「ん?」 頬をほんのり紅く染めて、ぽつりと紡ぎ出した言葉。 この時、俺は思った。 “告白される”って。 「…わ、わたしと仲良くしてください…!」 ………。