成海さんの姿が見えなくなった頃、轡を返して帰宅道を歩き始めた。



今の俺の頭の中は、パラダイス!



だんだん暗くなってきた夕空に反して、俺の気持ちは朝日のように輝いている。




今日は今までの人生で一番幸せな日かもしれない。



今日こそ会話をしようとあのバスに乗ったら、まさかの彼女から来てくれたなんて…


これぞ神様が与えてくれた幸運!



成海さんって案外、物怖じしない子だったんだな。



ま、何も喋らない大人しい子よりも、明るい子の方が断然好きだ!