「……仕方ないな。 で、誰なんだよ?どんな髪型??てか名前とか知ってるのか??」 俺はきっとこいつに甘いんだろう。 昔っから、菜乃葉にお願いされると結局断ることができないんだ。 ――――それが例えじぶんに損なことだとしても。 「…ありがとう」 ほら、こうやって笑ってくれるだけでさっきのめんどうに感じていた気持ちがスッと消えていく。 ―――とそんなふうに考えていた俺はふいに恥ずかしくなり、菜乃葉から微妙に視線をそらして中庭にいる生徒たちを観察した。