しかし、俺がこの高校に入学してから今まで、あいつについて良い噂を一つも聞いたことがない。 そこが、一番不安な点なのだ。 「……なぁ、菜乃葉」 「ん?なーに、要くん」 俺は横で何かもぞもぞしている菜乃葉に話しかけた。