私は、一歩づつ死角のほうに歩み寄る。


「っ!」




目の前に立つそんなに大きいわけでもない桜の木。




でもなぜか、すごくきれいだった。



「今までで、一番きれいかも・・・。」



コレは大げさかもしれないが、



そう、思ってしまうほど



目が奪われた。


桜の木に見惚れていた



が、はっと気がつくと



木下には誰かがいた。


「あ・・・。」



木下にいたのは









瀧田君だった。