そんなことを思っているとうるさかった掲示板の周りが、パッと一瞬で静かになった


。なんだろ?



後ろを振り返るとそこには一人の男の人が立っていた。



ーー黒髪で前髪が長く鋭い目つきのカッコいい人。


でも、みんなが怖がってる鋭い目は私にはどこか悲しく見えた。




…。まあ、不覚にも胸が高鳴ったっというのは、きずかないふりでもしておこう


「あ、瀧田 優斗だ…。」


と、渚子が小さな声で言った。


「瀧…田。優斗…。?」


「え!杏姫知らないの!」


「うん、」


「えーっと。…。瀧田は、ここら辺で有名なんだよ。噂だと、喧嘩とかいっぱいして


るらしいよ。だからみんなにすごく怖がられてて、でも、女子にもてるらしくて本人


に告る人は誰もいないけど、ファンクラブまであるとか。」



「ヘー」
瀧田くんか…。



「あ!!そろそろ行かないとマジでやばい!!行くよ!!」



「うわぁ!!」


そして私は渚子に連れられってか引きずられて教室に連れて行かれた。



”瀧田 優斗” 私の頭の中は、なぜかその名前でいっぱいだった。