「美奈ちゃん、受付、終わってるし、順番は早いからね。ちょっと、ここで待っててくれるかな。」といって修先生は私を待合室に残して行っちゃった。きっと打ち合わせとか診察の準備とかあるんだよね・・・

しばらくすると、待合室に段々、人が増えていった。

「松山美奈さん、2番にお入りください。」あっ、呼ばれた。。。看護士さんが出てきた。
「美奈ちゃんかな。入ってね。」と診察室に連れて行かれた。
そこには、白衣を着た、お医者さんの修先生がいた。

「美奈ちゃん、お待たせ。もう一回、熱計って、診察させてね。」といって、修先生は、すばやく脇に体温計を挟んで抜けないように押さえた。
ピピピッ 先生は体温計を抜いて見て「上がっちゃったね・・・じゃあ、胸の音きくよ。」といって
服の間から聴診器を入れた。
「冷たい(涙)ウッ・・・グズ・・・(泣)」
「冷たかったね。ごめんね。泣かないよ。大丈夫。スーハーしてごらん。そうそう、上手だよ。はい、じゃあ、今度はのど見せてね」
もう、私は次は注射されるって恐怖で泣きながら診察を受けた。

「美奈ちゃん、しんどいね。熱も上がっちゃってるし、注射がんばろうね。熱を下げる注射と点滴と2つがんばれるかな?」
「いやー泣 無理・・・。注射はイヤだぁ・・・涙」
「でも、そのままだとしんどいでしょ。のどもはれちゃってるから、のどの腫れと痛みをとるのに点滴は必要だよ。痛いのは一瞬だけ。がんばろう。解熱剤は、注射が一番良く効くんだけど、どうしても嫌なら、座薬にする。お尻からお薬いれるやつだけど・・・」
「全部、いやだ・・・泣・・・」
「点滴は、覚悟してきたんだよね。とりあえず、点滴してから注射するかどうか考えようか。点滴がよく効くようなら、熱も少しは下がるかもしれないしね。じゃあ、点滴はがんばってしようね。処置室のベッドにいってから、点滴しようね。ほら、泣かずに行こうね。」

先生に手を引かれて、処置室のベッドに行ったら、看護士さんがすぐ、点滴を持ってきた。

寝かされて、看護士さんに抑えられて、「チクッとするよ・・・」
「痛いーーー!!泣・・・」
「痛いの終わったよ。ゆっくり、寝ていてね。」といって先生はポンポンとおなかをたたいて行ってしまった。
小児科だから寝ていても、子供の泣き声や先生や看護士さんたちの声など結構騒がしいから、ウトウトしかできなかった。