目が覚めたら、明るくなってきてた。
昨日までの怠さはかなりマシになってて、一人で点滴を転がしながらトイレに行けそうだったから、ゆっくり歩いて部屋を出た。
部屋をでてすぐ、ナースステーションから見えたのか、看護師さんが「美奈ちゃん、大丈夫?トイレかな?一緒に行くよ。」って言ってついてきてくれた。「美奈ちゃん、トイレに行こうって思えるくらい元気出てきたんだね。良かった。部屋に帰ったら、体温はかろうね。」って言われた。
ベッドに横になったらすぐ、体温計を脇に挟まれた。
熱は、37度9分あったけど、昨日までの高熱のこと思ったら、元気になった気がしてた。
起床時間まで、もう一眠りするように言われて、横になってたけど、眠れなくて、携帯いじってたら、慶太がきた。
「こらっ。美奈。ちゃんと寝てないとダメだろ?』
「ごめんなさい・・・」
「美奈?謝らなくてもいいよ。けど、まだ安静にしててな。熱だいぶん下がってきてたから元気になったような感じがするんだろ?」
「うん。なんかね、ちょっとくらいなら大丈夫な気がする。早く退院したいなぁ。この点滴っていつまでするの?」
「退院はもうちょっと我慢してね。点滴は、今日、交換しようと思ってるんだけど。まだ、点滴無しにはできないから、これも我慢してほしい。」
「そうなんだ・・・。点滴の交換って何?」
「同じ針ずっと射してるから、新しいのに換えるんだよ。」
「えっ。痛いじゃん。それって、また注射するってことでしょ?」
「そんなに痛くないよ。大丈夫だから、そんな不安そうな顔しないで、美奈?大丈夫だよ。」
「・・・」
「まだ、朝食までも時間あるけど、眠れない?」
「うん。眠たくないから、起きててもいい?」
「いいけど、ベッドからはでるんじゃないよ。」
しばらく、慶太と話をしてたけど、慶太は院内携帯が鳴って呼び出されて行っちゃった。