ウトウト寝ていたら、慶太が帰ってきてた。
「美奈、大丈夫だった?」って言いながら、額と首筋に手をあてて、診てた。
「じゃあ、美奈、ちょっとだけ頑張ろうか?熱を下げて、少し身体をラクにしてあげようね。うつぶせになれるか?」って私の身体をうつぶせにさせた。
「何するの?」
「うん?ちょっとだけ注射頑張ろう?」
「えっ、イヤだ、泣、泣、泣」
「痛いのは一瞬だけだよ。頑張って熱下げような?」

解熱剤の注射って筋肉注射だからすごく痛い。
もう、泣きすぎて、ぐちゃぐちゃになったまま、眠ってしまった。