土曜の夜、慶太の両親から食事に誘われて、慶太の実家へ行った。
お母さんが用意してくれた夕食を四人で食べて、食後のお茶を飲んでいたら、慶太のお姉さんの絵理さんから電話がかかってきた。
今日は土曜なのに、仕事で接待の席に出ていたらしいのだけど、体調が悪くなって、タクシーで帰る途中だって・・・
慶太は、車にドクターズバッグを取りにいって、少ししたら帰ってきた。
「ただいま・・・」
「おかえり、絵理、どうしたの?今朝は元気そうだったのに・・・」ってお母さんが言いながらソファーに座らせた。
「顔色はあんまり良くなさそうだけど、どんな感じ?」って慶太が聞いた。
「うん、頭が痛いのと、吐き気がする。接待の料理もちょっと食べただけで、お酒も飲まなかった。」
「ふうん。熱計ってみて。」って言いながら体温計を渡して、「お腹ちょっと診たいから、横になって」と
お姉さんを寝かせて、お腹を少し押さえてた。
体温計がなって慶太がとった。「微熱だ。じゃ、聴診してみるから、そのまま、ゆっくり息してて」って胸の音を聞いた後、お腹にも聴診器をあててお腹の音も診てた。
「腸の動きが鈍くなってるから、吐き気があるんだろう。病名つけるなら、胃腸炎かな。いわゆるお腹の風邪だけど、吐き気がおさまってきたら、下痢するかもしれない。疲れも溜まってるんだろうし、2〜3日は消化の良いものを少量食べるだけにして、安静にしてたら治ると思う。」って慶太が説明していた。
「明日は休みだけど、月曜は休めない会議がある。それまでに治してくれないかなぁ?」ってお姉さんが言った。
「症状を抑える薬はあるけど、回復には時間がいるよ。そんな無理してたら、治るものも治らない。医者の立場からいうと、休みなさい。診断書書こうか?」
「そうよ。絵理は働きすぎよ。土日休みって言いながら、まともに休めるのは月に1回か2回だし、夜も帰りが遅いし。」ってお父さんもお母さんも心配そうにしている。
「わかってるけど、月曜の午後の会議は、今年一番大きなプロジェクトの会議なの。それだけでも参加しなきゃいけないのよ。月曜の朝までは言う通りに休むから、月曜の午後の会議だけでも参加できるように薬ちょうだい。」
「さっきも言ったけど、吐き気は今夜くらいで治ってきて、明日からは症状が変化してくると思うよ。整腸剤は渡すけど、そん時の症状に合わせた薬はその時じゃないと出せないよ。」
「じゃ、月曜に慶太のクリニックによってから出勤する。」
「まったく、ワーカホリックだなぁ。じゃ、月曜の朝に受診して。今は、大丈夫?吐き気は我慢できそう?」
「いや、ちょっと、しんどい。眠れそうな気がしないくらい、ムカムカしてる。吐き気どめがあるなら欲しい。」
「じゃ、吐き気どめ打っとこう。」
「えっ、注射ならいらない。」
「あのね、お姉ちゃん、このドクターズバッグは応急処置用の薬剤が一通りあるだけなの。クリニックじゃないから、色々選べないし、内服薬の種類は少ないけど、整腸剤は入ってるからあげるけど、制吐剤は注射薬しかない。注射がイヤなら我慢してもらうしかないけど、症状聞く限りじゃ、注射打った方が早く回復に向かうと思うよ。」
「わかった」
慶太はバッグから注射器と薬剤を取り出して、注射の準備をして、お姉さんの左腕の袖を捲って肩を出させた。
「ちょっとチクってするよ。動かないでね。」って言って針を刺した。
「うっ。」お姉さんが痛そうに顔をしかめた。
「はい、おしまい。」って慶太が言って、ちょっと揉んだ後、絆創膏を貼って片付けた。
お母さんが用意してくれた夕食を四人で食べて、食後のお茶を飲んでいたら、慶太のお姉さんの絵理さんから電話がかかってきた。
今日は土曜なのに、仕事で接待の席に出ていたらしいのだけど、体調が悪くなって、タクシーで帰る途中だって・・・
慶太は、車にドクターズバッグを取りにいって、少ししたら帰ってきた。
「ただいま・・・」
「おかえり、絵理、どうしたの?今朝は元気そうだったのに・・・」ってお母さんが言いながらソファーに座らせた。
「顔色はあんまり良くなさそうだけど、どんな感じ?」って慶太が聞いた。
「うん、頭が痛いのと、吐き気がする。接待の料理もちょっと食べただけで、お酒も飲まなかった。」
「ふうん。熱計ってみて。」って言いながら体温計を渡して、「お腹ちょっと診たいから、横になって」と
お姉さんを寝かせて、お腹を少し押さえてた。
体温計がなって慶太がとった。「微熱だ。じゃ、聴診してみるから、そのまま、ゆっくり息してて」って胸の音を聞いた後、お腹にも聴診器をあててお腹の音も診てた。
「腸の動きが鈍くなってるから、吐き気があるんだろう。病名つけるなら、胃腸炎かな。いわゆるお腹の風邪だけど、吐き気がおさまってきたら、下痢するかもしれない。疲れも溜まってるんだろうし、2〜3日は消化の良いものを少量食べるだけにして、安静にしてたら治ると思う。」って慶太が説明していた。
「明日は休みだけど、月曜は休めない会議がある。それまでに治してくれないかなぁ?」ってお姉さんが言った。
「症状を抑える薬はあるけど、回復には時間がいるよ。そんな無理してたら、治るものも治らない。医者の立場からいうと、休みなさい。診断書書こうか?」
「そうよ。絵理は働きすぎよ。土日休みって言いながら、まともに休めるのは月に1回か2回だし、夜も帰りが遅いし。」ってお父さんもお母さんも心配そうにしている。
「わかってるけど、月曜の午後の会議は、今年一番大きなプロジェクトの会議なの。それだけでも参加しなきゃいけないのよ。月曜の朝までは言う通りに休むから、月曜の午後の会議だけでも参加できるように薬ちょうだい。」
「さっきも言ったけど、吐き気は今夜くらいで治ってきて、明日からは症状が変化してくると思うよ。整腸剤は渡すけど、そん時の症状に合わせた薬はその時じゃないと出せないよ。」
「じゃ、月曜に慶太のクリニックによってから出勤する。」
「まったく、ワーカホリックだなぁ。じゃ、月曜の朝に受診して。今は、大丈夫?吐き気は我慢できそう?」
「いや、ちょっと、しんどい。眠れそうな気がしないくらい、ムカムカしてる。吐き気どめがあるなら欲しい。」
「じゃ、吐き気どめ打っとこう。」
「えっ、注射ならいらない。」
「あのね、お姉ちゃん、このドクターズバッグは応急処置用の薬剤が一通りあるだけなの。クリニックじゃないから、色々選べないし、内服薬の種類は少ないけど、整腸剤は入ってるからあげるけど、制吐剤は注射薬しかない。注射がイヤなら我慢してもらうしかないけど、症状聞く限りじゃ、注射打った方が早く回復に向かうと思うよ。」
「わかった」
慶太はバッグから注射器と薬剤を取り出して、注射の準備をして、お姉さんの左腕の袖を捲って肩を出させた。
「ちょっとチクってするよ。動かないでね。」って言って針を刺した。
「うっ。」お姉さんが痛そうに顔をしかめた。
「はい、おしまい。」って慶太が言って、ちょっと揉んだ後、絆創膏を貼って片付けた。


