あの日、キミと最後に見た空は


あたしが大好きな真っ青な空だった。


それしか分かんないくらい

あたしの目の前が、涙で歪んでた。


「モウナガクナイ」


冷たい声が耳に張り付いて、


振り払うみたいに、

無理矢理繋ぎ止めるみたいに、


あたしは、小さなキミを抱き締めた。



すっかり痩せて、毛並みが荒くなったキミは、


無理して無理して笑って、

あたしのほっぺたを舐めた。