【短】彼女の憂鬱



「よし、聞いてみよう!それあげるくらいなら、私にもできる!」



バンっと机に手をついて、思わず気合いが入った



春兄を喜ばせる!



きっと、ありがとうって笑ってくれるんだろうな



考えただけで、にやけちゃう!





「どうする、好きなものはお前だよ、とか言われたら」



ニヤニヤしてる私を見て、さらにニヤニヤした顔で言う夏見



「へ……はあ!?」


「それなら美波をあげるわ!なんて!」


「ちょっと、そんなこと言わないからーー!!」



ツボにハマったのか、夏見は一人でケラケラ笑ってる



一方私は多分真っ赤




は、春兄はそんなこと言わないし!



でも一瞬そんな春兄を想像してしまい……



……ああ、私のバカー!!



勝手に一人で、また赤くなってしまった