「じゃあ、普通に聞いてみればいいじゃん」



夏見がズイッと、私に人差し指を近づける



「普通?」


「そ、お困りなことはないですか?美波が解決いたしますよ?って」


「ぶ。なにそれ」



もし普通に悩み事ないの?とか聞いても、



春兄は多分、いや絶対、何もないよって笑ってくれる



春兄は優しいんだもん



優しいからこそ、私に心配とか迷惑は、かけないんだよ




「じゃあ、春さんの好きなものは?」



ふと、夏見がこぼす



「好きなものでもあげたらいいじゃん」


「好きなもの……」


「なんかないの?食べ物とか、趣味のものとか」




春兄の好きなもの……



うーんと考えてみるけど、




あれ……意外と知らない!