【短】彼女の憂鬱




「よし、休憩すっか」



一時間半くらい問題を解き続けてたから、ちょうどよかった


ふう、と一息吐いて、今度はハッとする




そういえば、まだ春兄の好きなものわかんないんだった!



あれからお兄ちゃんに聞いたり春兄を観察してみたりしたけど、


全く手がかりもなくて




……やっぱり、直接聞く?





「春兄ぃー」



あくびをしていた春兄が、ん?とこちらを向く



「春兄の……今欲しいものは?」



あ、あれ


ちょっとずれた?


でも春兄が欲しいもの、あげたい!




「なに、急に」


「いいから!何かないの?」


「欲しいものねえ……」




うーんと手をあてて考える春兄を、ドキドキしながら見る



い、今さらだけど、高級品とか買えないのだったらどうしよう!