『で、でも…先生、彼女いるんじゃ…?』


あのときの綺麗な女の人。
彼女なんじゃないのかな。


「彼女なんていねーよ。
それに、いたらこんなこと言わない」



あぁ、うれしすぎる。
夢なら覚めないでほしい。

先生、大好きすぎます。




先生はゆっくりと抱きしめる腕を緩めた。



「あと二年、待てるか?」


あたしを見つめながら、優しい笑顔であたしに問いかける。


…そんなの決まってるじゃん。


『何年だって待ちます』


涙を拭いて、とびっきりの笑顔で答えた。