『先生、あたし…先生が…!』


“好き”

なぜだろう。
なんでかわからないけど、そう言いそうになったんだ。




だけど、続きは言えなくて。

あたしはただ目を見開いて驚くことしかできなかった。




…だって先生が、優しく抱きしめてくれたから。


ドキドキしすぎて、ヤバい。
顔も真っ赤。
身体も熱い。



『せ、先生…?』


蚊の鳴くような小さな声しかでない。
この一言を言うのがやっとだった。