『……』



あぁ、やってしまった。

まだ完璧に完成したわけじゃないのに。
完全に見られてしまった。


せめて見つかるなら明日がよかった。

先生の、誕生日だったらよかったのに。

この絵なら、あげようと思っていたのに。




先生はその絵を無言でジーッと見ているし。



『先生、あの、その絵…』

「これ、どうしたんだ?」



ど、どうしたって…

先生にあげるために描いた、
なんて言えないし。